中国商標

中国商標登録の手続きと費用|検索方法と注意点を弁理士が解説

悩んでいる方

中国で商標を取ろうとしたら、もう誰かに登録されていた…
工場に製造を委託したら、そこの社長に先に商標を取られてしまった…
費用を抑えたいけど、失敗したくない。何から始めればいい?

中国ビジネスで最大の失敗は、商標を後回しにすることです。

日本で丁寧にブランドを育てている間に、中国ではすでに誰かがあなたの商標名を登録している——これは、大企業・中小企業を問わず実際に起きている話です。「クレヨンしんちゃん」「無印良品」といった有名ブランドが中国で先取りされたことは広く知られていますが、中国市場に関わるすべての日本企業にとって、これは対岸の火事ではありません。

この記事では、中国商標の恐ろしい実態と、失敗しない出願の進め方を、弁理士・叶野徹が解説します。

【この記事でわかること】

  • 中国商標の「先登録主義」が招く現実のリスク(冒認出願の実態)
  • 日本と同じ感覚で出願すると権利に穴が開く「サブクラスの罠」
  • 中国商標の調査方法・手続きの流れ・必要書類
  • CNIPAの公的手数料と代理人費用の目安
  • 格安サービスや自力出願が危険な理由

あなたのブランド、今この瞬間も狙われているかもしれない

中国の商標制度は、日本と根本的に異なります。中国は「先に登録した者が勝つ」先登録主義を徹底しており、たとえあなたが長年使ってきたブランド名でも、他人が先に中国で登録してしまえば、その人が正式な権利者になります。

そして、これを悪用した「冒認出願(商標の横取り)」が、中国ビジネスの現場では日常的に起きています。

中国ビジネスで実際に起きている冒認出願の実態

  • 「工場の社長に先取りされた」:日本の会社から製造委託を受けた中国の工場経営者が、取引中にブランド名と商標を把握し、密かに自分の名義で登録。その後「うちから買わなければ中国で商標侵害になる」と脅してくる。
  • 「辞めた従業員に嫌がらせで登録された」:中国法人の元従業員が退職後、会社のブランドや製品名を中国で商標出願。訴訟・交渉に数年・数百万円のコストがかかったケースもある。
  • 「日本で話題になった瞬間を狙われた」:日本でテレビや雑誌に取り上げられた直後、中国のブローカーが即座に商標出願。日本でのヒット前から中国でのビジネス展開を封じられた。
  • 「英語名だけ登録したら中国語名を取られた」:英語ブランド名で出願したが、中国での通称(当て字・略称)を別の業者に登録された。中国の消費者は通称で呼ぶため、実質的にブランドを乗っ取られた状態に。

こうした状況になってから商標を「取り戻す」には、異議申立・無効審判・交渉・訴訟と、出願費用の数十倍のコストと数年単位の時間がかかることがほとんどです。それでも取り戻せないケースすらあります。

あなたのブランド名が、今この瞬間も中国で誰かに出願されているかもしれません。まず現状を確認することが最初の一歩です。

今すぐ無料で中国での登録可能性を調査する

\ その商標、10年後も後悔しませんか? /

4,000件の修羅場を解決してきたプロの商標戦略

商標登録は「ただ出すだけ」なら簡単です。しかし、事業を守れない区分で登録したり、後から拒絶されて数万円をドブに捨てる方が後を絶ちません。

【BrandAgentの約束】

  • [精度] 4,000件の知見で「登録の可能性」をシビアに判定

  • [誠実] 総額8〜10万円の投資に見合う価値があるか、プロの弁理士が正直に助言

  • [迅速] 忙しい経営者のために、最短30秒の入力で無料調査

お申し込みフォームはこちらをクリック

「第25類で出願したのに、帽子は守れなかった」——サブクラスの罠

冒認出願と並んで、日本企業が頻繁に陥るのが「サブクラスの罠」です。

中国も日本と同じニース国際分類(第1〜45類)を使っています。そのため「日本で第25類(被服)で登録したから、中国でも第25類を指定すれば同じように守れる」と思いがちです。しかし、これが大きな落とし穴です。

中国では、各クラスの中がさらに細かい「サブクラス(類似群)」に分かれており、同じ第25類の中でも、サブクラスが違えば原則として「別の商品」として扱われます。

具体例でいうと、第25類のサブクラスは以下のように分断されています。

サブクラス 主な商品
2501 衣類(一般的な洋服・コート等)
2503 特殊運動服(スポーツウェア)
2507
2508 帽子
2509 靴下
2510 手袋
2512 ベルト・帯

つまり、2501(衣類)で商標を取得しても、2508(帽子)や2509(靴下)は別のサブクラスのため、他者が同じ商標を帽子・靴下で登録できてしまいます。アパレルブランドが「第25類で出願した」つもりでいても、帽子・靴下・ベルトが無防備なノーガード状態になっているケースは珍しくありません。

さらに、中国商標局には出願時に使用できる商品名の「規範名称リスト」があり、このリスト外の表現で出願すると補正通知が届き、審査が1〜2ヶ月単位で遅れます。補正機会は原則1回のみで、対応を誤ると出願が却下になり、再出願が必要になります。

加えて、英語ブランド名だけでなく中国語表記(当て字・略称)も別途出願・調査が必要です。カタカナ・ひらがなは中国では「文字」でなく「図形」として扱われる点も、日本とは大きく異なります。

格安サービス・自力出願が危険な理由

  • サブクラスの選択が不完全:「第X類」を指定しただけで安心してしまい、守るべき商品が抜け落ちる。
  • 規範名称の知識がない:リスト外の表現で出願→補正通知→対応誤り→却下→再出願という最悪のコースへ。
  • 中国語表記の戦略がない:英語名だけ出願し、中国語当て字を第三者に取られても気づかない。
  • 現地審査傾向を把握していない:中国の審査基準・傾向は定期的に変わる。最新情報なしで出願すると拒絶リスクが上がる。

「区分の選び方がこれだけ複雑なのに、正しく設計できる自信がない」——そう感じた方は、今すぐプロに相談することをお勧めします。

\ その商標、10年後も後悔しませんか? /

4,000件の修羅場を解決してきたプロの商標戦略

商標登録は「ただ出すだけ」なら簡単です。しかし、事業を守れない区分で登録したり、後から拒絶されて数万円をドブに捨てる方が後を絶ちません。

【BrandAgentの約束】

  • [精度] 4,000件の知見で「登録の可能性」をシビアに判定

  • [誠実] 総額8〜10万円の投資に見合う価値があるか、プロの弁理士が正直に助言

  • [迅速] 忙しい経営者のために、最短30秒の入力で無料調査

お申し込みフォームはこちらをクリック

中国商標の調査方法(中国商標網の使い方)

出願前に、自分のブランド名や類似した商標がすでに登録・出願されていないか確認することが重要です。中国の商標データベースは、CNIPAが運営する「中国商標網」で誰でも無料で検索できます。

中国商標網:http://sbj.cnipa.gov.cn/sbj/index.html(「商标网上查询」からアクセス)

中国商標網でできる主な検索

  • 類似商標検索(商标近似查询):名称・称呼で類似商標を絞り込み
  • 総合検索(商标综合查询):登録番号・出願人名など複数条件で検索
  • 経過情報検索(商标状态查询):審査状況・現在の権利状態を確認
  • 商標公告検索(商标公告查询):公告番号・出願日で情報確認
  • 商品・役務表示検索(商品服务项目查询):区分・サブクラスコードで商品名を確認

調査では以下の観点で確認することが重要です。

  • 区分(国際分類):まず関連区分を確認
  • サブクラス(中国独自の類似群):日本の類似群とは体系が異なる
  • 表記バリエーション:英語・漢字(簡体字)・ピンイン・頭文字・中国語当て字などすべて
  • ロゴ・図形:図形分類(ウィーン分類)も確認

ただし、中国商標網は中国語インターフェースであり、サブクラスの体系も日本と異なるため、自力での調査では見落としが生じやすいという点は念頭においてください。「調査したが、実は別のサブクラスで取られていた」という事態も起こり得ます。

手続きの流れと必要書類

一般的な流れは次の通りです。出願から登録まで通常7〜12ヶ月程度かかります。事業開始が決まっている場合は早めに着手することが重要です。

  1. 先行商標調査(英語・中国語表記の両方を確認)
  2. 表記戦略の決定(英語名・中国語当て字・ロゴをどこまで出願するか)
  3. 指定商品・役務の設計(サブクラス・規範名称を踏まえた精密な設計)
  4. 書類準備・出願(CNIPA宛、現地代理人経由)
  5. 審査(法定期間は9ヶ月以内、平均4〜8ヶ月)
  6. 公告(異議申立期間:3ヶ月)
  7. 登録・登録証発行(存続期間10年、更新可能)

必要書類は日本出願と異なる点があります。外国企業は原則として中国の現地代理人(代理機構)を通じて出願することが義務付けられています。

必要書類 注意点
出願人の住所・氏名(名称) 中国語表記・英語表記の両方が必要
指定商品・役務と区分 サブクラス・規範名称に基づく設計が必須
商標(文字・ロゴ等) カタカナ・ひらがなは「図形」として扱われる
委任状 現地代理人への委任を証明する書類
登記簿謄本(法人)/身分証明(個人) 日本語書類は翻訳が必要な場合あり
優先権証明書 日本出願から6ヶ月以内にパリ条約優先権を主張する場合

費用の目安(公的手数料+代理人費用)

中国商標の費用は①CNIPAへの公的手数料②代理人費用に分かれます。

CNIPA公的手数料(2019年7月1日施行・現行)

手続きの種類 紙出願(CNY) 電子出願(CNY) 目安(円換算※)
商標出願(1区分・指定商品10個以内) CNY 300 CNY 270 約6,000円/約5,400円
指定商品10個超の加算(1個あたり) CNY 30 CNY 27 約600円/約540円
更新登録料(1区分) CNY 500 CNY 450 約10,000円/約9,000円
更新猶予期間の追加費用(期限後6ヶ月以内) CNY 250追加 CNY 225追加 約5,000円
異議申立(公告期間中) CNY 500 CNY 450 約10,000円
審判請求(拒絶査定不服等) CNY 750 CNY 675 約15,000円
商標権の移転(譲渡) CNY 500 CNY 450 約10,000円
取消・無効申請 CNY 500 CNY 450 約10,000円

※円換算は1CNY=約20円で計算(為替レートにより変動)。出典:CNIPA公式 Trademark Fees

代理人費用の目安(日本の弁理士事務所経由)

費用の種類 目安金額 内容
事前調査 30,000〜60,000円程度(1区分) 類似商標の有無を調査・報告
出願代理 50,000〜100,000円程度(1区分) 書類作成・提出・庁費用込み
登録時 20,000〜40,000円程度(1区分) 登録料納付・手続き代行
合計目安(調査〜登録まで) 約10万〜20万円程度(1区分) 事務所・区分数・商品数により変動

費用を抑えるポイント

  • 区分数を最小限に絞る:事業に必要な区分のみ出願(ただし穴が開かないよう専門家と設計)
  • 指定商品を10個以内に収める:1区分内で10個以内なら加算費用なし
  • 電子出願を活用:紙出願より10%割引(代理人経由でも適用可)
  • マドリッドプロトコル(マドプロ)の活用:複数国への出願をまとめて行う場合に有効なケースあり

叶野徹弁理士が「4,000件の知見×現地連携」で守る、中国商標の安心感

中国商標出願で最も重要なのは、「最初の設計」です。どのサブクラスをカバーするか、中国語表記をどこまで出願するか、指定商品の規範名称をどう選ぶか——これらの判断は、現地の審査実務と最新動向を知らなければ正しくできません。

BrandAgentでは、累計4,000件超の日本への商標出願実績と、中国現地の信頼できる代理機構とのネットワークを組み合わせて、以下のサポートを提供しています。

BrandAgentの中国商標サポート

  • 中国での先行商標調査(無料対応できる場合あり):英語名・中国語表記の両方を調査し、冒認出願の有無も確認。
  • サブクラスの精密設計:ビジネスモデルをヒアリングし、権利に穴が開かない区分・商品設計を提案。
  • 規範名称に基づく正確な商品表記:補正通知・却下リスクを最小化した願書を作成。
  • 現地代理機構との連携:最新の審査傾向を踏まえた出願戦略を立案。
  • 日本語での一貫したサポート:叶野弁理士が直接担当。中国語・現地手続の不安を日本語でサポート。

「今すぐ出願できる状態でなくても大丈夫」「商標名がまだ決まっていなくても大丈夫」——まず現状を把握することが最優先です。強引な勧誘は一切ありません。

今すぐ無料で中国での登録可能性を調査する

\ その商標、10年後も後悔しませんか? /

4,000件の修羅場を解決してきたプロの商標戦略

商標登録は「ただ出すだけ」なら簡単です。しかし、事業を守れない区分で登録したり、後から拒絶されて数万円をドブに捨てる方が後を絶ちません。

【BrandAgentの約束】

  • [精度] 4,000件の知見で「登録の可能性」をシビアに判定

  • [誠実] 総額8〜10万円の投資に見合う価値があるか、プロの弁理士が正直に助言

  • [迅速] 忙しい経営者のために、最短30秒の入力で無料調査

お申し込みフォームはこちらをクリック

よくある質問(FAQ)

  • Q. 中国で商標は先に取った方がいいですか?
    A. 中国は先登録主義のため、事業展開の可能性があるなら早めに出願することが重要です。日本で有名になる前に、すでに出願されているケースもあります。まず調査から始めることをお勧めします。
  • Q. 英語のブランド名だけ出願すれば十分ですか?
    A. 十分ではないケースがほとんどです。中国では英語名の中国語当て字・略称で商品が流通することが多く、それを別の業者に取られると実質的なブランド乗っ取りになります。英語名+中国語表記の両方を検討・調査することをお勧めします。
  • Q. 冒認出願されていた場合、取り戻せますか?
    A. 可能な場合もありますが、異議申立・無効審判・交渉・訴訟と多大なコストと時間がかかります。取り戻せないケースもあります。先手を打つことが最善の対策です。
  • Q. 日本で登録していなくても中国に出願できますか?
    A. はい、問題ありません。ただし、日本出願日から6ヶ月以内であればパリ条約による優先権主張が可能です。
  • Q. 費用の目安を教えてください。
    A. CNIPA公的手数料は1区分・電子出願でCNY 270(約5,400円)と比較的安価です。ただし代理人費用を合わせると1区分あたり10万〜20万円程度が目安です。事務所や区分数・商品数によって変動します。まず無料相談でお見積りいたします。
  • Q. 中国語名(当て字)はどうやって決めればいいですか?
    A. ブランドの音感・意味・縁起の良さを踏まえた設計が必要です。中国市場で好まれる音・文字についての知見が求められます。叶野弁理士が現地代理機構と連携して提案します。

まとめ:「後から取り戻す」より「先に守る」が何十倍も安い

この記事のまとめ

  • 中国は先登録主義。工場・取引先・元従業員・ブローカーによる冒認出願は現実に起きている。
  • 同じ区分内でもサブクラスが違えば「別商品」扱い。日本と同じ感覚で出願すると権利に穴が開く。
  • 英語名だけでなく中国語表記(当て字・略称)も出願・調査が必要。
  • 冒認出願を取り戻すコストは、最初に正しく出願するコストの数十倍になりうる。
  • まず「今すでに誰かに取られていないか」の調査から始めることが最初の一手。

商標を取り戻すには、出願費用の数十倍のコストと数年単位の時間がかかることがあります。そして、取り戻せないケースも存在します。

今すぐできる最善の一手は、「自分のブランドが中国でどういう状況にあるか、現状を確認すること」です。

「誰かに取られていないか、今すぐ確認したい」という方はこちらから。

中国での先行商標調査・出願方針のご相談を承ります。強引な勧誘は一切ありません。

特許事務所BrandAgent
弁理士 叶野徹

【無料相談・調査依頼】BrandAgent公式サイトはこちら

  • この記事を書いた人

叶野徹

京都の特許事務所BrandAgentを運営している弁理士です。関西の特許事務所→大手法律事務所→大手企業知財部→BrandAgentを設立。特許1,000件以上、商標2,000件以上をこれまでにサポートしています。趣味は温泉・サウナです。

-中国商標