米国商標

アメリカ商標登録の費用|USPTO公式料金・使用証明・更新まで弁理士が解説

悩んでいる方

アメリカで商標登録したい。費用はいくらかかる?
TEAS PlusとTEAS Standardの違いって何?
使用証明や更新にも費用がかかるって聞いたけど、詳しく教えてほしい。

こうした疑問に、弁理士がまとめて解説します。

アメリカ(米国)の商標登録は、USPTO(米国特許商標庁)に出願して取得します。
2025年1月18日に料金体系が大幅に改定され、これまでのTEAS Plus・TEAS Standardの2段階制度が廃止されました。
この記事では、2025年最新のUSPTO公式料金をもとに、出願費用・使用証明費用・更新費用・マドプロ経由の費用をわかりやすく解説します。

結論(先に要点)

  • 出願料は1区分$350が基本:2025年からTEAS Plus($250)が廃止され、基本料金は$350に統一されました。
  • 不備があると追加費用が発生:情報不足($100)・フリーフォーム記載($200)などのサーチャージが新設されました。
  • 使用証明(Section 8)は登録後5〜6年目に必須:$325/区分。期限を逃すと登録が取消されます。
  • 更新(Section 9)は10年ごと:$325/区分。Section 8と合わせて提出が一般的です。
  • マドプロ経由は$600/区分:2025年2月18日から適用の最新料金です。

アメリカ商標の出願方針や費用見積もりが不安な場合は、まずはご相談ください。

記事の信頼性

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この記事の構成

  • 1. アメリカ商標登録とは
  • 2. 2025年の料金改定ポイント
  • 3. 出願費用(USPTO公式料金表)
  • 4. 使用証明費用(Section 8・15)
  • 5. 更新費用(Section 9)
  • 6. マドプロ経由の費用(Section 66(a))
  • 7. 費用の総合目安
  • 8. よくある質問(FAQ)

1. アメリカ商標登録とは

アメリカの商標登録は、USPTO(United States Patent and Trademark Office/米国特許商標庁)に出願して取得します。
登録商標の存続期間は登録日から10年間で、更新すれば継続して権利を維持できます。

ただし日本・中国・韓国と大きく異なる点があります。
アメリカでは「商標の実際の使用」が登録・維持の条件となっており、登録後も定期的に使用証明(Declaration of Use)の提出が義務付けられています。
使用証明を怠ると、更新期限前でも登録が取り消されます。

日本との主な違い

項目 アメリカ(USPTO) 日本(JPO)
存続期間 10年(更新可) 10年(更新可)
使用証明の義務 あり(登録後5〜6年目・10年ごと) なし
出願基準 使用主義(使用または使用意思) 登録主義
審査期間の目安 約8〜12ヶ月 約8〜12ヶ月
外国人の直接出願 原則、米国代理人が必要 原則、日本代理人が必要

2. 2025年の料金改定ポイント

2025年1月18日(マドプロ関連は2月18日)から、USPTOの商標料金体系が大幅に改定されました。
主な変更点は以下のとおりです。

  • TEAS Plus($250)・TEAS Standard($350)の2段階制を廃止し、$350の単一基本料金に統一
  • 新たなサーチャージ制度を導入:情報不足・フリーフォーム記載・文字数超過に応じて追加料金が発生
  • 使用証明(Section 8・71)の料金が$225→$325に値上げ
  • 更新料(Section 9)が$300→$325に値上げ
  • マドプロ経由(Section 66(a))が$500→$600に値上げ

全体的に費用は増加傾向にあります。完全な情報を揃えて出願することで、サーチャージを回避し費用を最小限に抑えられます。

3. 出願費用(USPTO公式料金表)

以下は2025年1月18日施行の最新料金です(Section 1・44の国内出願)。

USPTO(米国特許商標庁)商標出願料金表(2025年1月18日施行)

手続きの種類 費用(USD) 目安金額・円換算※ 備考
基本出願料(1区分・電子出願) $350 約52,500円 Section 1・44の標準料金
情報不足サーチャージ(1区分) $100 追加 約15,000円 19項目のいずれかが欠けている場合
フリーフォーム指定商品サーチャージ(1区分) $200 追加 約30,000円 ID Manualを使わず自由記載した場合
文字数超過サーチャージ(1,000字ごと・1区分) $200 追加 約30,000円 フリーフォーム記載が1,000字を超えた場合
紙出願(例外的な場合のみ) $850 約127,500円 原則として電子出願が義務。例外のみ
Intent to Use(使用意思)延長申請(1回) $125 約18,750円 最大5回まで延長可能
使用証明(Statement of Use / Amendment to Allege Use) $150 約22,500円 使用開始後に提出。2025年から値上げ

※円換算は1USD=約150円として計算(為替レートにより変動します)。最新レートをご確認ください。
出典:USPTO公式 Fee Schedule(2025年1月18日施行)

費用を最小限に抑えるポイント

  • USPTOのID Manualから指定商品を選ぶ:フリーフォームサーチャージ($200)を回避できる
  • 19項目の必要情報をすべて揃える:情報不足サーチャージ($100)を回避できる
  • フリーフォームを使う場合は1,000字以内に収める:文字数超過サーチャージ($200/1,000字)を回避できる

アメリカ商標登録を検討されている方は、弁理士への相談をおすすめします。
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4. 使用証明費用(Section 8・Section 15)

アメリカ特有の制度として、登録後も定期的に使用証明を提出する義務があります。
提出を怠ると、更新期限前でも登録が取り消されます。

Section 8(継続使用宣言)

登録から5年〜6年目の間に提出が必要です。
その後は10年ごとの更新(Section 9)と合わせて提出します。

Section 15(不可争性宣言)

登録から5年以上継続して使用している場合に任意で提出できます。
提出することで商標の「不可争性(Incontestability)」が認められ、権利がより強固になります。

USPTO 使用証明・不可争性宣言 料金表(2025年1月18日施行)

手続きの種類 費用(USD) 目安金額・円換算※ 備考
Section 8(継続使用宣言)(1区分) $325 約48,750円 登録後5〜6年目・10年ごとに提出必須
Section 8 猶予期間加算(6ヶ月以内) $100 追加 約15,000円 期限後6ヶ月以内なら追加料金で提出可
Section 15(不可争性宣言)(1区分) $250 約37,500円 任意提出。権利強化のために推奨
Section 71(マドプロ登録の継続使用宣言)(1区分) $325 約48,750円 マドプロ経由登録の維持に必要

※円換算は1USD=約150円として計算(為替レートにより変動します)。
出典:USPTO公式 Fee Schedule

5. 更新費用(Section 9)

アメリカの商標権の存続期間は10年間です。
継続して権利を維持するには、登録後9〜10年目の間にSection 9(更新登録)を提出する必要があります。
実務上は、10年ごとのSection 8(継続使用宣言)とSection 9(更新)を同時に提出するのが一般的です。

USPTO 更新料金表(2025年1月18日施行)

手続きの種類 費用(USD) 目安金額・円換算※ 備考
Section 9(更新登録)(1区分) $325 約48,750円 登録後9〜10年目に提出。10年ごとに必要
Section 8+9 合算(1区分) $650 約97,500円 10年ごとの更新時は両方の提出が必要
Section 9 猶予期間加算(6ヶ月以内) $100 追加 約15,000円 期限後6ヶ月以内なら追加料金で提出可

※円換算は1USD=約150円として計算(為替レートにより変動します)。
出典:USPTO公式 Fee Schedule

USPTOは更新期限のリマインドを送付しません。
期限管理は権利者自身(または代理人)の責任で行う必要があります。期限を過ぎると登録が取り消されるため、弁理士への管理委託をおすすめします。

6. マドプロ経由の費用(Section 66(a))

マドリッド協定議定書(マドプロ)を利用してアメリカを指定国として出願する場合、Section 66(a)の料金が適用されます。
2025年2月18日から改定された最新料金は以下のとおりです。

手続きの種類 費用(USD) 目安金額・円換算※ 備考
マドプロ出願(Section 66(a))(1区分) $600 約90,000円 2025年2月18日から施行(旧料金$500)
Section 71(継続使用宣言)(1区分) $325 約48,750円 マドプロ登録の維持に必要

※円換算は1USD=約150円として計算(為替レートにより変動します)。
出典:USPTO公式 Fee Schedule

国内直接出願とマドプロの比較

項目 国内直接出願(Section 1・44) マドプロ経由(Section 66(a))
USPTO出願料(1区分) $350〜 $600
サーチャージ(不備・フリーフォーム) あり($100〜$200) なし
指定商品の柔軟性 高い 元の国際登録に依存
複数国への同時出願 別途各国に出願が必要 1手続きで複数国に出願可
向いているケース アメリカのみに出願する場合 複数国に同時出願する場合

7. 費用の総合目安

代理人費用(弁理士・弁護士費用)を含めた、アメリカ商標登録にかかる費用の総合目安です。

段階 USPTO公的料金(1区分) 代理人費用目安 合計目安(1区分)
出願時 $350〜 50,000〜100,000円 約10万〜20万円
5〜6年目 Section 8 $325 30,000〜60,000円 約8万〜15万円
10年目 Section 8+9 $650 50,000〜100,000円 約15万〜25万円

※代理費用に統一した基準はなく、各代理人が自由に設定できます。上記はあくまで目安です。
※中国・韓国と比べてアメリカの代理人費用は高めになる傾向があります。

特許事務所BrandAgentでは、これまで2,000件以上の商標出願をサポートしています。アメリカ商標の出願方針や費用見積もりもお気軽にご相談ください。

8. よくある質問(FAQ)

Q. アメリカ商標登録の審査期間はどれくらいですか?
出願から最初の審査結果(Office Action または承認)まで約8〜12ヶ月が目安です。問題がなければその後登録公告・登録へと進みます。
Q. Section 8(使用証明)を忘れるとどうなりますか?
期限(登録後5〜6年目)を過ぎると、6ヶ月の猶予期間内に追加料金で提出できます。猶予期間を過ぎると登録が取り消されます。USPTOはリマインドを送付しないため、期限管理が非常に重要です。
Q. TEAS PlusとTEAS Standardはどうなりましたか?
2025年1月18日の改定で両制度は廃止されました。現在は$350/区分の単一基本料金に統一されています。ただしID Manualを使わない場合やフリーフォーム記載の場合はサーチャージが加算されます。
Q. 日本語の商標名でアメリカに登録できますか?
はい、日本語(漢字・ひらがな・カタカナ)の商標もアメリカで登録できます。ただし日本語の意味・発音の英語翻訳・読み方の説明が求められる場合があります。
Q. マドプロとアメリカ直接出願、どちらがいいですか?
アメリカのみに出願する場合は直接出願の方が費用が安くなることが多いです。複数国に同時出願する場合はマドプロが有利になることがあります。どちらが適切かは状況によって異なるため、弁理士に相談することをおすすめします。
アメリカ商標について相談したい方へ
出願方針・費用の見積もり・Section 8の期限管理まで、まとめてサポートします。
まずはお気軽にご相談ください。

まとめ
アメリカ商標登録の費用は、2025年の改定により全体的に増加しました。
基本出願料は$350/区分ですが、フリーフォーム記載(+$200)・情報不足(+$100)のサーチャージに注意が必要です。
また、登録後5〜6年目のSection 8($325)・10年ごとのSection 9($325)も必須で、代理人費用を合わせると長期的なコスト管理が重要です。
マドプロ経由は$600/区分(2025年2月18日施行)で、複数国への同時出願に向いています。
費用を最小限に抑えるには、事前の準備と弁理士への相談が最善策です。


商標登録をお考えの方は、お気軽にご相談ください。

特許事務所BrandAgent
弁理士 叶野徹

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  • この記事を書いた人

叶野徹

京都の特許事務所BrandAgentを運営している弁理士です。関西の特許事務所→大手法律事務所→大手企業知財部→BrandAgentを設立。特許1,000件以上、商標2,000件以上をこれまでにサポートしています。趣味は温泉・サウナです。

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