商標の早期審査とは?やり方から申請が通るコツまで徹底解説

 「商標を早く登録したいのだがどうすればいいのだろう。」

 こうした疑問に答えます。

 商標を出願すると、通常、出願から審査結果まで1年かかることがあります。

 これに対し、「1年も待てない。早く登録したい!」という方も多いと思いますが、商標制度では審査を早くしてもらえる制度があります。

 結論から言うと、商標を早く登録するためには「ファストトラック制度」か「早期審査制度」を利用することをおすすめします。

 本記事ではこれら2つの制度「ファストトラック制度」と「早期審査制度」について商標出願未経験の方でもわかりやすいようにプロが解説します。

 本内容を読めば、商標出願の知識が0の方でも、商標登録を早くすませる方法・コツを理解することができます。

1.商標の早期審査とは?料金は必要?

 商標出願の審査を早める方法としては「早期審査制度」を利用するか「ファストトラック制度」を利用するかのいずれかが挙げられます。

 ここではまず商標の早期審査制度について解説していきます。

 商標の早期審査制度を利用すると、商標出願から審査結果が通知されるまでの審査期間が1年から1月まで短縮されます。

 しかも、早期審査制度を利用するために特許庁へ支払う費用(印紙代)は無料(¥0)です。

 このように無料で審査期間が大幅に短縮されるためぜひ早期審査制度を利用することがおすすめです。

 ただし、早期審査制度を利用するためには、商標出願に加えて、早期事情説明書を特許庁へ提出する必要がありますし、早期審査を利用できるかどうか特許庁により審査がありますので注意してください。

 そして、早期審査制度を利用するためには条件があります。この条件があてはまることを早期事情説明書に記載して特許庁へ提出します。

 ではここでいう条件とはどういうものか。条件は3つありますので以下に解説します。

 

2.商標の早期審査のやり方

 商標の早期審査を利用するためには前述のとおり早期事情説明書を提出します。

 早期事情説明書には早期審査を利用するための条件にあてはまることを証拠も含めて提出します。

 ではその条件とは以下の3つのいずれかです。

  • 指定商品(役務)の一部をすでに使用している(準備している)
  • 以下のいずれかの緊急性があること
  1. 第3者が使用している
  2. 第3者から警告を受けている
  3. 第3者からライセンス請求を受けている
  4. 外国で出願が継続していること(登録後はNG)

指定商品(役務)のすべてをすでに使用している(または使用の準備をしている)

  • 指定商品(役務)の一部をすでに使用している(又は使用の準備をしている)
  • 「類似商品・役務審査基準」等に掲載の指定商品・役務のみを指定している

 ここで「使用の準備」について、どのくらい準備をしていればよいのか補足しておきます。

 「使用の準備」とは、商標早期審査・早期審理ガイドラインによれば、「対外的に出願商標の使用に向けて動き始めていて後戻りする可能性が低く、使用することが確実視される場合等、「使用」とほぼ同等と認められる場合(商標早期審査・早期審理ガイドライン」より」を指します。

 具体例としては、「出願商標を使った商品・サービスのカタログ等の印刷を既に発注した」「出願商標を商品・サービスに使用する予定であることが報道された」などが挙げられます。

 条件1~3のいずれかにあてはまれば早期審査制度を利用できますが、この中でもっともあてはまりやすい条件は条件3です。

 このとき、商標出願の指定商品(役務)は「類似商品・役務審査基準」に掲載された商品(役務)のみを特定しておきます。

 「類似商品・役務審査基準」とは「指定商品(役務)の一覧(カタログ)」みたいなものであり、特許庁のサイトから手に入ります。

 この一覧にはあらゆる商品名(役務名)が記載されているのでほとんどの商品・役務をカバーできるのであらかじめ「類似商品・役務審査基準」に従って商標出願の願書には指定商品(役務)を特定することが重要です。

3.商標の早期審査の証拠はどんなもの?

 早期事情説明書には、条件にあてはまることの証拠を添付します。

 ここで、条件3の場合には証拠は指定商品(役務)の一部を使用していることの証拠だけ添付すればOKです(指定商品(役務)が類似商品・役務審査基準」で指定された商品(役務)であることについては触れなくてOK)

 ではここでいう証拠ですが以下のものが必要です。

  • 商標を指定商品(役務)について使用している(使用の準備をしている)ことの証拠
  • 商標を出願人またはライセンシーが使用している(使用の準備をしている)ことの証拠

 よくある誤解として、商標を指定商品(役務)について使用していることだけを証拠として提出することがありますが、これだけでは申請は却下されてしまいます。

 証拠として1番おすすめなのがホームページのスクリーンショットを証拠として提出することです。

 例えば、ホームページのカタログの中に商標を付した商品が記載されている場合、そのスクリーンショットと販売者が出願人であることがわかるページのスクリーンショット(例えば、特定商取引法に基づく表記のスクリーンショット)を証拠として提出すればOKです。

 商標の使用者は必ずしも出願人ではなくライセンシーでもOKですが、商標の使用のライセンスを受けていることを証拠として提出する必要がありますので注意してください。

 また、条件1については証拠としてさらに緊急性を要する証拠が必要ですので注意してください。

4.商標の早期審査制度のメリットとデメリット

 以上のように、商標の早期審査制度は無料で審査期間を1年から1月に短縮できるというメリットがありますが、デメリットはあるのでしょうか。

 デメリットとしては以下のものが考えられます。

  • 早期審査の申請にも審査があり却下される場合がある
  • 弁理士に依頼する場合弁理士手数料がかかる
  • 自分でやる場合、早期事情説明書を用意しないといけず手間がかかる

 ややこしいですが、早期審査の申請にも審査があり、却下される場合もあります。

 ただし、却下されても出し直しすればよく、却下されたことが商標の登録性に影響を及ぼすことはありません。

 また、早期審査制度は特許庁への手数料は無料ですが、弁理士に依頼する場合、弁理士手数料がかかります。

 相場は3万円ほどです。

 一方で自分でやるとすると面倒なことが多く1~2日ほどかかることもありますので弁理士に依頼することがおすすめです。

 このように早期審査制度を利用すると弁理士手数料がかかるということがデメリットしてあげられます。

 ここで、特許事務所BrandAgent®では現在キャンペーン中でして手数料を15,000円で対応可能です。

 期間限定ですのでお早めにどうぞ。

 

5.商標の早期審査とファストトラック

 一方で早期事情説明書の提出は面倒だなあと思う方もいるかもしれません。

 そういうあなたにおすすめなのが「ファストトラック制度」です。

 この制度は早期事情説明書など特別な書類は不要で審査期間が4~6か月に短縮されます。

 ではファストトラック制度はどのような条件が必要かというと、商標出願の願書に記載する指定商品(役務)を、「類似商品・役務審査基準」で指定された商品(役務)のみに特定すること、これだけです。

 これだけで審査期間が4~6か月まで短縮されます。

6.商標の早期審査のまとめ

 以上、商標の早期審査についてまとめました。

 初心者でもわかりやすいようにまとめましたがもし疑問点などありましたらご遠慮なくご相談ください。